赤ちゃんが誤飲・誤食してしまったら

赤ちゃんが誤飲・誤食に注意

赤ちゃんは何にでも興味を示し、手に持ったものを口の中に入れようとします。
はいはいが始まる生後6か月以降は、特に注意が必要です。
口に入れて危険なものは、手の届かない場所に置くなどして、赤ちゃんの周りに置かないようにしましょう。

しかし、親がどれだけ注意をしていても、思わぬものを口にいれてしまうことがあります。
赤ちゃんが誤飲・誤食したときは落ち着いて、適切に対処しないと命にかかわることがあります。

まず何を、そしてどのくらいの量を飲んだかを確認しましょう。
そして病院で診てもらうときは、飲み込んだものの成分が確認できるよう、説明書や外箱、ビンなどを必ず持って行ってください。

落ち着いて赤ちゃんを観察

次に、赤ちゃんの様子をよく観察します。
意識がない、けいれんが止まらない、吐く、呼吸がおかしいといった症状が一つでもあれば、すぐに救急車を呼んでください。

そして誤飲したのものが塩酸や苛性ソーダ、パラコート、殺虫剤、除草剤、有機リン系のもの、トイレ用洗剤、漂白剤の場合も直ちに救急車を呼んでください。
命にかかわります。

症状が意識がある、顔色が悪い、けいれんを起こしている、誤飲した後に激しく咳き込むといった場合は、すぐにお医者さんに連れていって診てもらいます。

意識がある、元気にしている、吐き気やおう吐がなく食欲があるといった場合は、自宅で少し様子をみて、何らかの症状が続いたり、悪化したりしたら病院に連れていってください。

タバコを飲んだ場合は、すぐ吐かせます。
タバコの葉は刺激が強いので、赤ちゃんは自分でぺっぺっと吐き出すことが多く、致死量に至るまで飲み込むケースは稀です。

ただ恐いのは、ニコチンが溶け込んだ水です。
缶に水をいれて灰皿にするのは、やめてください。
赤ちゃんがその水を飲む可能性があるからです。
水にとけたニコチンは、体に吸収されやすくニコチン中毒で死亡する危険があります。

医薬品を飲んだ場合もすぐに吐かせ、水や牛乳を飲ませましょう。
バラジクロルやベンゼン、ナフタリン、防虫剤を飲んだ場合も吐かせます。
これらのものは油に溶けやすく、体内の毒が吸収されやすくなるので牛乳は飲ませないでください。

ただ、6か月未満の赤ちゃんの場合は、無理に吐かせるのは禁物です。
すぐに病院でみてもらいましょう。

6か月以降~1歳頃までの赤ちゃんの吐かせ方は、まず体をうつ伏せにした状態で片腕にのせ、指であごを支えます。
次に、うつ伏せに赤ちゃんを支えた腕を太ももにのせて、頭を下にさげさせます。
背中の真ん中(肩甲骨のあたり)を手のひらの付け根でたたきます。
このときに、頭をたたかないように指を曲げておきましょう。