妊娠中食べていいものと悪いもの

妊娠中に積極的に食べたいもの

妊娠したら元気な赤ちゃんを産むためにも、食べ物には気を使いたいですね。
妊娠中に食べていいものと、良くないものを確認しておきましょう。

●葉酸

葉酸はビタミンの一種で、胎児の発育に欠かせないビタミンです。
葉酸が不足すると、胎児の障害リスクが高くなるといわれており、葉酸を積極的に摂取することで新生児の障害の50%~70%を予防できると報告されています。

厚生労働省の日本人の食事摂取基準では、妊婦さんに必要な葉酸は、1日400μgとしています。
葉酸は野菜や果物に多く含まれますが、加熱や長期保存によって損なわれてしまうので、毎日の食事に加えて、サプリメントの摂取もおすすです。

ただサプリメントに頼りすぎるのはやめましょう。
ビタミンやミネラルなどの栄養素は、基本的には食事から摂取し、足りない部分をサプリで補う方が安心です。

つわりでものが食べられないといった場合は、葉酸が豊富なハーブを使ったハーブティーを飲むのもおすすめです。
サプリメントの服用に関しては、産婦人科の担当医に相談することをおすすめします。

葉酸が多く含まれている食品はほうれん草、ブロッコリー、アボカド、モロヘイヤなどでです。

(参考記事)
日本人の食事摂取基準 | 厚生労働省

●カルシウム

カルシウムも赤ちゃんの骨や歯を作るために必要な栄養素です。
ただ、カルシウムの摂取を乳製品に限定するのはおすすめできません。
赤ちゃんがアレルギーになる可能性があるからです。

乳製品の他にも、ちりめんじゃこや煮干しなどの小魚、モロヘイヤなども積極的に食べましょう。

●鉄分

鉄分も妊婦さんにとって不可欠な栄養素です。
母体はもちろんのこと、お腹の中の赤ちゃんにも酸素を送る働きをしているからです。
特に出産時の出血に備えて、妊娠後期~産後は積極的に取りましょう。

妊娠中はNGの食べ物

●火を通さないお肉

レアステーキや生ハム、ユッケなど、火を完全に通していない生肉はNGです。
トキソプラズマという寄生虫に感染する危険があるからです。
トキソプラズマに感染すると、赤ちゃんに精神遅滞や脳性麻痺、視力障害などの重い障害が出ることがありますし、死産や流産につながることもあります。

同様に、輸入されたナチュラルチーズやスモークサーモンもNGです。
輸入食品の一部には、リステリア菌が潜んでいる可能性があるからです。
妊婦はリステリア菌に感染するリスクが20倍と報告されており、感染すると死産や流産の危険があります。

●動物性ビタミンA

うなぎやレバーにたくさん含まれているビタミンAは、免疫力を上げる働きをするので、妊娠中は積極的に摂りたい栄養素です。
しかし、妊娠初期に動物性ビタミンAの取り過ぎは、胎児に悪影響をもたらします。
食べ過ぎに注意しましょう。